カテゴリ (名義、順序) データに対しては、[変数プロパティの定義] を 使用して、値ラベルやその他の変数プロパティを定義できます。[変数 プロパティの定義] 処理 :
実際のデータ値をスキャンして、選択した各変数に対して一意的な全 データ値をリストします。
ラベルのない値を認識して、「自動ラベル」機能を提供します。
他の変数から選択した変数へ、あるいは選択した変数から追加的な変数 へ、定義済みの値ラベルをコピーできます。
この例では、データ ファイル demo.sav を使用します。詳細は、 A 付録 p.167 サンプル ファイル を参照してください。 このデータ ファイルに は値ラベルがすでに定義されているので、定義済みの値ラベルを持たな い値を入力します。
E データ エディタの [データ ビュー] で、「パソコン」変数 (必要に応じ て右にスクロールしてください) の最初のデータ セルをクリックし、
「99」と入力します。
E メニューから次の項目を選択します。
データ > 変数プロパティの定義(V)...
図 3-20
最初の [変数プロパティの定義] ダイアログ ボックス
最初の [変数プロパティの定義] ダイアログ ボックスでは、値ラベルまた はその他のプロパティを定義する名義または順序変数を選択します。
E [TV [TV]] から [FAX [FAX]] までの変数を [スキャンする変数] リストにド ラッグ アンド ドロップします。
選択した変数のすべての尺度アイコンにより、これらの変数がカテゴリ変 数ではなくスケール変数であることが示されます。 この例で選択した変 数はすべて、実際は数値 0 と 1 を使用してそれぞれ [いいえ] と [はい]
を表すカテゴリ変数です。そして、[変数プロパティの定義] で変更する プロパティの 1 つは、尺度です。
E [続行] をクリックします。
図 3-21
[変数プロパティの定義] メイン ダイアログ ボックス
E [スキャンされた変数のリスト] で、「PC」を選択します。
選択した変数の現在の尺度は [スケール] です。尺度はドロップダウン リス トから選択できます。さらに、推奨される尺度を調べることもできます。
E [推奨] をクリックします。
[尺度の示唆] ダイアログ ボックスが表示されます。
図 3-22
[測定レベルの推奨] ダイアログ ボックス
この変数には多数の異なる値が含まれておらず、スキャンされたケースの すべてに整数値が含まれているので、順序または名義が即低水準として 適切であることが示唆されます。
E [順序]を選択し、[続行]をクリックします。
選択した変数の尺度が [順序] に設定されました。
[変数ラベル グリッド] には、選択されている変数のすべての一意なデータ 値、値に対して定義されている値ラベル、スキャンされたケース内でそれ ぞれの値が発生する回数 (度数) が表示されます。
データ ビューに入力した値 99 もグリッドに表示されています。値を変 更したのは 1 つのケースに対してだけなので、その度数は 1 と表示され ています。さらに、値 99 に対しては値ラベルを定義していないので、
[ラベル] 列は空白となっています。 [スキャンされた変数のリスト] の 1 列目のX は、選択されている変数に、定義済みの値ラベルを持たない観 測値が 1 つ以上含まれていることを示します。
E 値 99 の [ラベル] 列に、「回答なし」と入力します。
E 値 99 の [欠損値] 列のチェック ボックスを選択して、値 99 が 「ユー ザー欠損」であることを示します。
ユーザー欠損値として指定されたデータ値は、特別に扱われるために区別 され、ほとんどの計算から除外されます。
図 3-23
[パソコン] に定義された新しい変数プロパティ
「パソコン」変数プロパティの変更作業を終わりにする前に、同じ尺度、
値ラベル、欠損値の定義をリストの他の変数にも適用しましょう。
E [プロパティをコピー] 領域の [他の変数へ]をクリックします。
図 3-24
[ラベルと水準の適用先] ダイアログ ボックス
E [ラベルと水準の適用先] ダイアログ ボックスで、リスト内の変数をすべて 選択し、[コピー] をクリックします。
ここで、[変数プロパティの定義] メイン ダイアログ ボックスの [スキャ ンされた変数リスト] で他の変数を選択してみてください。これらはすべ て順序変数で、値 99 がユーザー欠損値として設定され、値ラベルが [回答 なし] と定義されているはずです。
図 3-25
[fax] に定義された新しい変数プロパティ
E [OK]をクリックして、定義したすべての変数プロパティを保存します。